2011.01.07

日本以上の学歴社会、教育格差

e-Education Project / 税所篤快

税所

e-Education Project 税所 篤快

アジア最貧国、バングラデシュ。
そんなバングラデシュで教育の常識を覆そうとしている日本人がいます。 
e-Education Project Japan代表、「バングラデシュでドラゴン桜」税所篤快さんです。
映像授業によるe-ラーニングをバングラデシュ農村部BOP層で実践し、昨年11月には「バングラの東大」と言われるダッカ大学をはじめ、合格者を輩出。
「不可能を可能に変える男」に、取材をさせて頂きました!

「チェンジメーカーになりたい」

税所さんのご出身はどちらでしょうか?

 東京都足立区の竹ノ塚という小さな町で生まれ育ちました。小中学校は足立区の公立の学校に通っていたんですが、とにかく「学級崩壊」が酷かったんです。 小中学校では僕も含めて多くの方に迷惑をかけていました・・・。そして高校進学とともに墨田区の両国高校へすすむと、足立区内ではそこそこの成績だったの に一気に落ちこぼれになってしまい、その時に教育格差を目の当たりにしたんです。受験が近づき、何とか巻き返したいと思って予備校に通おうと考えていた折 に出会ったのが「東進ハイスクール」でした。


今の事業の原点ともなる、東進との出会いですね。

 僕は受験まで半年しかないのに高校1年の勉強からやり直さなければならず、普通の予備校では絶対に間に合いませんでした。しかし東進はDVDで授業を受け られる、そこにまず驚きました。はじめは寝ちゃうだろうし退屈だろうし、授業にならないと半信半疑だったんです。しかし、お試し版を始めてみると、先生達 がとても面白くて自然と授業に引き込まれたんです。「これはスゴイ!」と目からウロコが落ちて、入会して猛勉強を始めました。1週間で3ヶ月分の授業を受 けられるので、毎日毎日、DVD授業を受講して、半年で3年分の勉強をやり切る事ができたんです。最高の先生の授業を、時空を超えてどこでも・誰でも・何 回でも受ける事ができる。僕みたいな一発逆転を望む受験生にはピッタリだったんですね。


なるほど、大学に入学されてからはどのような活動を?

 大学1年の時に「チェンジメーカー」という本を読んで社会起業家の存在を知りました。当時は「足立区長になって、足立区の教育を日本一にしよう!」と考え ていたのですが、社会起業家として活動した方が政治家よりも社会変革に貢献できるのではないかと思ったんです。そして足立区の貧しくて塾に通えない子供達 を対象に無料の塾「タダ塾」や、六本木ヒルズに入っている企業さん達の利益を少しずつ集めてヒルズ全体で大きな連合ファンドを作る「六本木ヒルズNGO」 を立ち上げたのですが、どちらも失敗に終わってしまうんです。加えて僕自身の失恋もあって(笑)。「今の俺のどこが社会起業家だ。世界の尊敬できる社会起 業家の下で1から修行しよう!!」と決意しました。


どの社会起業家の方に師事をされるのですか?

 色々な文献を漁っていると「グラミン銀行を知っていますか?」という黄色い本が目に付き、読んでみると「僕のやるべきことはこれだ!」とピーン!と来てし まったんです。すぐにでもグラミン銀行のムハマド・ユヌス先生にお会いしたくなって、この本の著者である秋田大学の坪井先生に連絡を取り、その日の夜行バ スで秋田に直行してお話を聞きに行きました。グラミンの話を聞けば聞くほど引き込まれていき、その1ヶ月後には仲間と共にバングラデシュに飛び、グラミン 見学しにいきました。そして「やっぱりグラミン面白そうだ!」と思って、そこからバングラデシュでの挑戦がスタートします。


バングラデシュでは、具体的にはどのような活動を?

 日本人学生をインターン生としてグラミン銀行に送り込み、チェンジメーカーを生み出そう!という「GCMPプロジェクト」を 三好大助、米瀬樹、薄井大地ら同級生と立ち上げました。僕は大学を休学して、現地責任者としてグラミンGCCラボ初の日本人コーディネーターとして赴任し ました。このプロジェクトは現在も続いていて、僕も創始者の一人としてたまに顔を出す事があります。現在は創始者の代は身を引いて優秀な後輩世代の上智大 学の関根潤一などが運営を担っています。

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