2011.07.25

当事者意識を持って学んでいるということが大切

株式会社プロノバ / 岡島悦子

岡島 悦子

株式会社プロノバ 岡島悦子

三菱商事、ハーバードMBA、マッキンゼーを経てグロービス・グループの経営人材紹介会社 社長。2007年にプロノバ設立、同社長就任。グロービス経営大学院 教授、グロービス・キャピタル・パートナーズ(VC) アドバイザー、経営共創基盤 アドバイザー。

 

「当事者意識を持って学んでいるということが大切」

簡単な自己紹介をお願いします

 私は「経営のプロ」を作り出すことをしているプロフェッショナルです。もう少しわかり易く説明しますと、企業の経営チームを組成・強化することを専門にしています。様々な経営局面で、個々に適した最もふさわしい経営チームの組み合わせが存在します。 例えば、オーナー系の企業で事業継承をするとき、2代目や3代目の経営チームをどのように構築していくのか、なども戦略的にコーディネートしています。他にも、企業の中に入り込んで、若手を経営者に抜擢していくことや、次世代リーダーの母集団を作るようなことを行っています。人・組織に関する経営者のお悩みを解決する「経営者の心療内科医」というと解りやすいのではないでしょうか。

岡島さんが考える経営のプロとは?

 経営のプロには、いくつか要素があります。1つは、ある会社から別の会社に移っても実績が出せるような能力があること、つまり再現性のある能力を持っているということです。現在マクドナルドの経営をされている原田さんは、
「Mac to マック」などと言われています。アップルで経営者を務め、マクドナルドに移られましたが、両社ともで結果を残されているんですね。原田さんのように、例えば業界が変わっても、経営課題が異なっても、実績が出せるような方を経営のプロと呼んでいます。また、MBAなどの基礎知識があることはもちろん必要なのですが、結果を出せるということがとても大切だと思います。戦略的に正しい地図だけ描いても、それがちゃんと実行されなければ意味がありません。戦略が実行される組織を作り、結果を出せる人こそが、経営のプロだと思います。

知識を実際に経営に生かせる人と、そうでない人の違いとはどうお考えですか?

  様々な要素があるのですが、1つは当事者意識を持っているか否かだと思います。
「経営がわかる」と「経営ができる」との間にはものすごくギャップがあります。「経営ができる」ようになるためには、学んでいるときにも、当事者意識を持って学んでいるということが大切で、同時に、学んだ知識を実地で使える局面があることが大切です。残念なことに、日本の多くの企業では、MBAを取得しても、なかなか使う局面がないうちに錆びついてしまうことがあるんですね。学んだことをすぐに使える場所に自分を置くことが出来ている人と、そうでない人との差はものすごく大きいです。もう少し噛み砕いて話せば、どんな小さな集団でも、意思決定の当事者である最終意思決定者になることがとても重要なのです。MBAを学んだとしても、会社の中で権限を移譲されずに知識が実践できない人は非常にもったいないです。

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