2013.07.15

ゴミから始まる地域社会

NPOサプライズ / 飯倉清太

NPO 飯

NPOサプライズ 飯倉清太

高校までを静岡で過ごした後、沖縄へ1年間、その後アメリカワシントン州シアトルへ留学。
21歳で帰国し起業。24歳で現在の伊豆市天城へ移住、ジェラート店をOPEN。
他2店舗、ご当地ジェラートの開発を手掛ける。
2008年、地域のごみ問題に疑問を頂き「ブログ」に書いたことをきっかけに仲間と共にNPO設立に向け動き出す。 同年「NPOサプライズ」を設立し、代表に就任。
現在までに、静岡県東部を中心に17支部で「影奉仕」という清掃活動グループを立ち上げている
2009年、2011年と静岡県観光商品企画「ニューツーリズム」プレゼンにて静岡全県で優勝。 現在は「静岡県地域アドバイザー」「慶応大学SFC研究所所員」「明治大学社会イノベーションデザイン研究所客員研究員」 「総務省地域人材ネット推進委員」などを務めている。

 

清掃活動を中心としたコミュニティづくり


現在の事業内容について、教えて下さい。

 現在、様々な仕事をいていますがNPOとしては特に行政と仕事をすることが多いです。講演はもちろんセミナー、印刷業務、デザイン業務など幅広く展開しています。とはいえ実は5年前に清掃活動から始まったNPOで、活動から2年間は事業などせずに清掃活動を中心としたコミュニティづくりをしていました。当時から補助金事業や助成金事業には興味がありませんでした。 NPO設立当時、個人としては伊豆でジェラード販売の店舗を経営していました。僕自身は21歳の時に起業し法人というものをそれなりに体感していたので、もしNPO「法人」としてお金が必要なった時は自ら稼いで行こうと考えていたんです。
 2008年に清掃活動を始めてから、色々なインターンシップや企画提案型のワークを見るようになりました。そんなある時、新規提案で優秀な人にお金を出そうという行政の企画があって、その選考の結果がちょっと不思議というか「これでいいのかな?」と思う事があったんです。色々と考えましたが公募型の委託を行政が出すのであれば僕らが企画した方がより良いものを提案し更に実現出来るのではないかとNPOの仲間と話し合ったんです。応募するならば、きちんとやる必要がある、プロポーザルで勝ったら片手間にはできないと思い、仕事の配分を自分の仕事からNPOにシフトしていったんです。 



ジェラード屋さんが、とてもすごい売り上げだったそうですね。

 ジェラードだけで、売れる日は1日に何十万も売り上げていました。というのも伊豆の名物の生わさびを使ったジェラートを販売した事がヒット商品となりました。生のわさびを使うと原価がもの凄く掛かるのですが、「ちゃんとしたモノ」をお客様に届けなければという思いがあったんです。しかし最初は全く売れませでしたね(笑)「なぜ売れないのか?」と思い店の外に出てずっと観察していました。すると段々と原因が見えてきたんです。
 わさびのジェラートの看板を見てお客様自身が「本当に美味しいのかな?」と疑問を抱いている事に気がついたんです。僕らは普段から「わさびジェラート」を売っているから普通に思っていたのですが、わさびのジェラートって「イレギュラー」なんですよね。そこで思いついたのが「比較」という方法です。すぐに激辛わさびジェラートっていうのを作り販売する事にしました。すると激辛ワサビがあることによって、今まで1種類だったわさびが2種類になり「比較」をする事が出来るようになったんです。すると驚いた事に売り上げが1.3倍になり。それなら3種類にすればさらに売れると考え実際販売してみたら以前に比べて1.6倍に売り上げが上がったんです。ならば4種類にしたらどうなるのかと考えて実験してみたら、1種類の時の売上にも戻ってしまったんです。これは危険だと思いすぐに3種類に戻しました。選択枠が多過ぎると選択自体をしなくなるという事が起きたんですね。 


お話をお聞きする中で、マーケティングにこだわられていると感じました。

 そうですね。本を読むわけでもなく、毎日自分で現場に立ってリサーチをしていました。僕がお店を出していた場所は伊豆の有名な観光地で、毎日多くの観光バスやマイカーのお客様が溢れていました。しかし同じエリアにたくさんの競合店があるので、どうやったらもっと売上が上がるのかを毎日考えていました。そこで「この場所に来てから購買を決めて頂く」のではなく「このお店で買う事を目的として訪れてもらう」方法を必死で編み出しました。結果としては本当に多くの皆さんと関わらせて頂き、仕事の本質を肌で感じましたね。当然観光の最前線にいたので、観光の情報はかなり知っていました。伊豆に来られるであろう2年後のお客さんのことまで考えていました。

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