2013.07.29

シェアハウスというライフスタイル、文化を普及させていく

東京シェアハウス合同会社 / 森山哲郎  

森さん

東京シェアハウス合同会社 森山哲郎

岐阜県出身、1977年生まれ。昔から旅が好きで、オーストラリア、中国、ヨーロッパを中心に30カ国位、放浪していました。中国でのコンサルティング会社やタイの人材紹介会社で働いた期間なども含めると海外で8年位、過ごしました。 帰国後、会計・内部統制のコンサルタント、自動車輸入会社にてマーケティングマネージャーを務め、2011年6月、東京シェアハウス合同会社を設立。「暮らし」を軸につながるプラットフォームをグローバルに展開することを目標に活動しています。

 

世界は広くて、色んな可能性がある事は確信していた


高校卒業後8年間バックパッカーとして世界を飛び回っていたそうですね。

 若い時はとにかく世界を見て回りたいと考えていたので、実際、長い期間を旅に費やしました。結果的には、8年間、海外で過ごしました。でも、旅の途中で旅行者という立場だと、表面的な事ばかりに触れているだけで、自分が求めていることに辿り着けていないような気がしたので、可能な限り、現地の言葉を覚えたり、実際に就労したりして、現地の生活に溶け込むように心掛けていました。だから、バックパッカーだけをしていたという訳ではないです。お金が本当に無くて、旅を続ける為にも稼がないといけなかったし。笑)高校卒業後、オーストラリアに向かった時が初めての海外生活でした。学生の頃から、エアーズロックがとにかく見たくて。商業高校に通っていたので、英語は全く理解できませんでしたが、現地で暮らしていれば、なとかなるだろう、そんな気持ちで旅立ちました。実際暮らしているうちに、なんとかなりました。
 アデレードという街にあるホテル学校に通い、グレートバリアリーフの島にあるホテルで働いたり、シドニーオリンピック開催時は、日本人スタッフとして働いたり、他にも皿洗いとか、おにぎりを作って販売とか、翻訳とか、日本語教師とか、色々やっていました、笑)お金を貯めながら、ヨーロッパとアジアを中心に旅を続けて、一旦帰国して、それから東京で3年間ほど働きました。当時、アパレル系の商社に勤めていたのですが、生産拠点の中国に出張した際に、その市場規模の大きさに衝撃を受けて、中国に住んでみようと思いました。出張から戻ってから、上司に今携わっているプロジェクトを完結させたら、退職したいと申し出て、プロジェクト終了後に南京大学に留学しました。語学は不得手ではなかったし、急成長を続ける中国市場に挑む日本の経営者の方と接することが出来るという点に魅力を感じて、北京のコンサルティング会社に勤めました。業務は市場調査、貿易実務から、海外引越しの手配など、多岐に渡りましたが、中国ビジネスならではの色んな経験をすることができました。 

ご両親から心配はされなかったのでしょうか?

 自分の人生なんだから、好きにしなさい、でも責任は取りなさいよ、 というスタンスで接してくれる両親でした。僕から電話がかかってくる度に、全然違う国から、連絡が入るから、心配というよりは、僕が訪問した国に印をつけたりして、母親は結構面白がっていたんじゃないかと思います、笑)。でも、当時は気づかなかったけれど、やっぱり、この年齢になると、両親の懐の広さというのは痛感しますね。 

高校卒業後に旅をするということで、大学に進学しようとは思わなかったのでしょうか。

 高校を卒業したら海外という事だけは決めていたので、日本の大学は全く考えていませんでした。良い大学に入って、良い企業に入って、定年まで同じ企業に勤めてという考え方にどうしても賛同できなかったんです。若気の至りですね、笑)でも、社会の事は何も知らない学生だったけど、世界は広くて、色んな可能性がある事は確信していたし、失敗しても、一度きりの人生なのだから、とりあえず、世界に飛び出してみたい、そのあとの事はその時になって考えれば良い、そんな感じでした。今、思うと人生の中で最も正しい決断の一つだったと思います。 


シェアハウスの仕事をするきっかけについて教えて下さい。

 帰国後、いろんな国の人やライフスタイルを見てきて、日本には、コミュニケーションが希薄というか、人がつながれる場所が少ないことに物足りなさを感じていました。海外に滞在していた時、シェアハウスに長く滞在していたので、暮らしを活用する事のメリットを知っていたし、日本の賃貸物件に+αができる部分は、まだまだ大きいと感じていました。実際にシェアハウスに住まれる方全員が交流を求めて、シェアハウスを選ぶ訳ではないと思うのですが、私の場合は、大学生や女性、外国人や高齢の方など、本当にタイプの異なる人達と出会ことができて、実際に楽しい時間を過ごすことができたし、たくさんの人に体験して貰えれば、きっと価値観が変わるだろうという思いがありました。また、外国人からすると、日本の生活に溶け込むことは本当に難しいと思うし、日本人も他国の人と接する機会が持てるという場所があることは社会的にメリットが強いとも感じたので、シェアハウスという文化を広めていきたいと感じた事は使命感というか事業展開のきっかけの一つでもあります。 


日本人はなぜ共同生活を嫌うと思いますか?

 嫌っているというよりは、昔ながらの共同生活のイメージが強いだけで、今、普及しているシェアハウスの実態を知った上で嫌ったり、批判している人は少ないと思います。冷蔵庫や洗濯機、TVなど生活に必要な設備は個人で所有するより、皆でシェアした方が経済的だし、その分、より充実した設備を設けることもできる。また、それ以外にも一人暮らしにはないメリットは多々あると思うし、実際に住んだ事のある人が実体験を通して、周囲の人にその良さを伝えていくことで、シェアハウスというライフスタイルも、今後より普及していくと思います。

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