2015.05.29

絶望から成長は始まる

株式会社CyberZ 代表取締役社長・株式会社サイバーエージェント取締役 / 山内隆裕

CyberZ山内編集

株式会社CyberZ / 山内 隆裕(やまうち・たかひろ)

1983年 生まれ、立教大卒
2006年 株式会社サイバーエージェント入社
2007年 株式会社マイクロアドの設立に参画、
株式会社CyberXを立ち上げ取締役

2009年 株式会社CyberZ設立とともに代表取締役(現任)
2012年 株式会社サイバーエージェント
スマートフォン広告事業管轄取締役(現任)※当時29歳
株式会社CAリワード取締役(現任)、
2013年 株式会社AMoAd取締役(現任)

 

株式会社CyberZ: https://cyber-z.co.jp/

 

 

【責任と成長の大きさはセット】

学生時代はどのようなことをされていらっしゃいましたか?

 学生時代は勉強をほとんどせず、フリースタイルバスケに没頭していました。母子家庭で育った私は、幼い頃から自分の居場所を見つけられず、「空しい感覚」や「虚無感」を抱えていました。だから、そういった感覚や欠けている部分を埋めるために、何か没頭できるものが欲しかったのです。それが私にとってはフリースタイルバスケでした。

今でもそのような「虚無感」を持ちながら仕事をされているのでしょうか。

 今でも少しは「虚無感」を感じることがあります。しかし、以前よりネガティブに捉えることは大分なくなりました。この虚無感について、社会人1年目のときに上司でした渡辺(現サイバーエージェントの子会社「マイクロアド」社長)に相談をしたことがあります。その時に、「才能とは、先天的に生まれ持つものでなく、『欠如』のことだ」と渡辺は言いました。これは村上龍の言葉とのことですが、私はそれを聞いて、救われた気持ちになりました。そして、「欠如を埋めるために努力することが才能だ」と都合のよい解釈をしました(笑)
 「何か欠けている」ということは、実はすごいパワーになります。

卒業後、就職先にサイバーエージェントを選ばれたのはなぜでしょうか?

 簡単に言えば、「人」と「文化」が魅力的だったからです。私は学生の頃、就職するつもりはありませんでした。将来はバスケで食べていこうと思っていましたし、何より会社に勤めることに対して「窮屈で、退屈で、硬い」というネガティブなイメージしか持っていませんでした。
 しかし、たまたま自分の大学に来ていた藤田(サイバーエージェント代表)の話を聞いた時、そのイメージが覆りました。藤田は、「新規ビジネスをゼロから立ち上げることは、学園祭の前日準備のような高揚感やワクワク感を味わうことができる」と言っていました。私は、自分が想像している会社像と180度違う藤田の言葉に興味を持ちました。その後、会社説明会に行ってみると、そこで働く社員の印象がすごく良かったのです。若い年齢のマネージャーや、新規事業をやっている人がたくさんいました。そのような「若い人でもチャレンジできる」という風土がすごく魅力的で、「自分もサイバーエージェントに入りたい」と思いました。

「チャレンジできる」という環境が魅力的だったのですね。

 そうですね。「人は責任の重さに比例して成長できる」と私は考えています。大きな責任のある仕事を任されないと、大きな成長はできません。年功序列で小さな仕事しか任されない大企業はつまらないと感じていたので、最初から大きな責任のある仕事ができるベンチャー企業で絶対にチャレンジしたいと思いました。藤田が説明会で言っていたことは、間違いありませんでした。

入社後、ビジネスマンとしてどのようなことを意識して仕事をされていましたか?

 入社した頃は、とにかく「気合」で量をこなしていましたね。私は、同期や先輩と比べると、知識やスキル面では圧倒的に負けていました。そこで自分が勝てる唯一のものは、仕事に対する気概でした。周りが遊んでいる時も、とにかく徹底的に量をこなしました。そんな徹底ぶりから、社内外では「筋肉営業」と言われるほどでした(笑)圧倒的な量をこなすうちに、どんどんできる仕事が増えていきました。「仕事に対する気概」というのは、何かの資格のように点数をつけて測れるわけでもないので、多くの人が仕事とは関係のないものだと思っています。しかし実際は、気合こそが一番重要なのです。

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