2012.05.07

「1.5歩の距離感」

ライフスタイルプロデューサー / 村上萌

村上萌

「自分が生きているということを特別なものだと信じる」

過去に村上さんが持っていたセンスが現在の活動にも活きているな、と感じられますか?

 昔から何かと何かを組み合わせるのがとても好きでした。
 サプライズ!というよりは、黒豆とヨーグルトだったり(笑)*やってみたら本当に美味しかった^^(仲内注)
 本当に日常の些細なことですが。
 発明はできませんが、周りに既に溢れているような既存のものをマッチングさせて、それが何か新しい見え方になった時に誰かが喜んでくれたりすると、めちゃくちゃ喜びを感じるところは昔からありました。

 

ということは、現在村上さんがされている仕事も「マッチング」という考え方に深く関わっていますか?

 そうですね。マッチングというかキュレーションというか・・
 伝えたいメッセ―ジやテーマに合わせてストーリーを考え、主役の周りにそれにまつわるものを集めてオリジナルのものを作る様にしています。
 例えば、今取材を受けている代官山の蔦屋でも、現在フランス車ルノーのイベントをしていて、私はプロデューサーの一人として関わっています。そこでは車の展示だからといって車を大々的に見せるのではなく、お客さんには車がある生活に共感してほしいので、フランスの小庭をイメージしたイベントスペースをつくりだし、車はあくまでもその一部として存在しています。

メディアを通して、村上さん独特のセンスを発信していく際、瞬間的に大勢の人が共感を得るということは極めて難しいと思っています。発信していく過程において、村上さんが意識されたことや気にかけていたこと等がありましたらお聞かせください。

 もちろん拡散するためには話題性やタイミングなどのPR力はとても大切だとは思いますが、それにばかりとらわれずその物やイベント自体がもつ商品力とのバランスを常に気にかけています。
 当然と言えば当然ですが、これまでは「口コミで話題」「モデルも使用」といったコピーがあれば、なんとなく物が売れていたところもあったかもしれません。
 ただ、今は街を歩いている多くの人が当たり前のようにネット上のID(TwitterやFacebook等)を持つようになり、そのような信憑性のない所に人は集まりづらくなったのではないかと思います。
  それよりも“本当にいいものであるかどうか”“誰が薦めているのか”など、もの凄く本質的でピュアな部分が大切なんだと思っています。

今まで行なってきた活動を見てきて、「村上さんってどこかレディ・ガガに似ているところがあるな」と思う節がいくつかありました!

 レディ・ガガ(笑)?とりあえず踊りはできませんが・・
 でも、自分が良いと思ったものを信じる力は強い方なのかもしれません
 学生時代は「萌はやりたいことがあっていいね」とか「自分に自信があるからできるんだよね」などと言われたこともありましたが、必ずしもそういう訳ではないと思っています。どう考えても、明日、突然自分が違う誰かになっているということは考えづらいですし、だとしたら、「自分の人生や自分が生きているということを特別なものとして信じてあげた方が楽しいんじゃないのかなぁ」と、ただそう思っただけなんです。
 そう考えると人生だってそんなに長くないだろうし、ポジティブにならないと悪循環な気がして。

 

もっと「個としての自分に自信を持っても良いんじゃないか」ということですよね?

  そうです。でもきっとこれからはそういう考え方の人が増えていくんじゃないかと思っています。前述したとおり、個人の多くがアカウントを持ち、情報発信をできるようになった今、たとえフォロワーが10人だったとしても、自分の意見を肯定してくれる存在が確認できるようになることは自分を信じるきっかけになると思うんです。
 流行に乗れていないと格好悪いとか受け身な姿a勢ではなくて、能動的に自ら情報や出会いを選んでオリジナルな道を進んで行く人が増えると思います。 そうしたらきっと、そこら中がレディ・ガガになりますね(笑)

今後より活動範囲が広がっていく中で、次は「こんなことをやっていきたい」、「こういう生き方を発信していきたい」といった目標はありますか?

 現在はライフスタイルプロデューサーという肩書で仕事をしていますが、その 肩書きだってタイミングと共に更新されていくと思っているので、
 「何がなんでも○○をプロデュースしたい」といった目標などについては特に考えていないです。
 仕事全般の目標に即して言えば、「生きてくように仕事をしたい」と考えています。欲張りなように聞こえるかもしれませんが、大切な人と出会い、美しいものを見て、おいしい物を食べるといったことが自分への投資と考えられるよう仕事に繋がり、そしてその結果誰かの生活の中で少しでも良いきっかけになるものを生み出せるとすれば、私にとってそれはとても幸せなことです。

 

これからも今までと同様、「個人を主体として活動していく」というスタイルに沿って動いていこうとお考えですか?

 必ずしもそう決めているわけではありませんが、個人名と顔を出して仕事をスタートした今は、日々自分でも想像もつかないほどのスピードで出会いや物事が進むのが楽しいので、このままやっていきたいと思っています。

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